鹿王院は、康暦元年(1379年)、足利義満が春屋妙葩(しゅんおくみょうは、普明国師)を開山として興聖寺(こうしょうじ)を建立した際、その塔頭として創建されたことに始まる。翌年、興聖寺は宝幢寺(ほうどうじ)と改称し、京都十刹の第五位に列せられるほど隆盛を誇ったが、応仁の乱で退転し、この一院だけ残り、寛文7年(1667年)に鹿王院のみ再興された。本尊は釈迦如来。十大弟子像は運慶作。舎利殿内部の多宝塔には、鎌倉時代に源実朝が宋から招来したと伝わる仏牙舎利(ぶつげしゃり)を安置する。そのほか絹本着色夢窓国師像2幅(重文)など多くの寺宝を伝える。嵐山を借景とする枯山水庭園は、紅葉の名所としても有名。
9:00~17:00
京福嵐山線「鹿王院駅」・「嵐電嵯峨駅」から徒歩4分、またはJR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」から徒歩8分