京都府南西部の乙訓地域(向日市・長岡京市・大山崎町・京都市の一部)に点在する古墳群で、2016年に13基が「史跡乙訓古墳群」の名称で国の史跡に指定された。同古墳群で最大となる恵解山古墳(長岡京市、古墳時代中期)をはじめ、物集女車塚古墳(向日市、古墳時代後期)や五塚原古墳(向日市、古墳時代前期)、寺戸大塚古墳(向日市、古墳時代前期)などの前方後円墳のほか、鳥居前古墳(大山崎町、古墳時代前期、帆立貝形古墳)などがあり、古墳時代を通して古墳造りが継続していたと推測される。出土品などから、古墳の築造にあたり、桂川や淀川を用いた水上交通により、点在するムラ同士の交流もうかがえる。向日市にある5基のうち、物集女車塚古墳では、毎年5月下旬から6月上旬に、横穴式石室の内部が一般公開される。
物集女車塚古墳まで/JR京都線「向日町駅」から徒歩16分