瀬田川の西岸、石山寺門前付近にある貝塚で、市指定史跡。東西約20m、南北約50mにわたり厚さ最大2mの貝層が確認されており、今から8000年前の縄文時代早期後葉から末頃に形成されたと考えられている。近接する粟津湖底遺跡と並び、日本最大級の淡水貝塚といわれ、出土した多数のセタシジミは、現在のものより倍ほどの大きさがある。貝類以外にもシカやイノシシといったさまざまなな動物遺体が出土しており、多様な食料に恵まれた環境であったことが窺える。貝塚は埋め戻されているが、貝塚に隣接する石山観光会館では、昭和58年(1983年)の発掘調査の際に作成した「貝層剥ぎ取り断面」を展示している。石山寺の東大門の近くに、石山貝塚の碑が建てられている。
京阪「石山寺駅」から徒歩10分もしくは京阪バス「石山寺山門前」下車