千年楠の大樹に擁かれた藤白神社の由緒は古く、斉明天皇が牟婁の湯行幸の際に神祠を創建したと伝わる。熊野参詣道紀伊路藤白坂の麓に位置する熊野九十九王子の中でも、別格とされた五体王子「藤代王子」跡であり、平安末期に熊野から移り住んだ鈴木氏が、全国に熊野信仰を流布する拠点としたところである。境内の権現本堂には、平安時代後期に作られた熊野三所権現本地仏、阿弥陀如来(本宮)、薬師如来(速玉)、千手観音(那智)の坐像三体が現存し、神仏習合の名残を今にとどめている。平成27年(2015年)国史跡に指定、平成29年(2017年)日本遺産に指定。
10:00~16:00
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