京都や大阪、和歌山、高野、吉野、伊勢から、紀伊半島の南部にあたる熊野の地を結ぶ古い参詣道の総称。熊野速玉大社や熊野那智大社、熊野本宮大社の「熊野三山」への信仰の道として、また「山岳信仰」の霊場として、全国から多数の参詣者や巡礼を集めた。紀伊半島を海沿いに歩く「大辺路(おおへち)」、紀伊田辺から熊野本宮大社に至る「中辺路(なかへち)」、高野山からの「小辺路(こへち)」、三重からの「伊勢路」、吉野からの「大峯奥駈道」など多岐におよび、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録された。「熊野九十九王子」と呼ばれる熊野権現の御子神を祀った神社(王子)を巡拝するハイキングコースなどは今も人気。※熊野古道は広域のため、地図ポイントは参詣道の目的地のひとつ熊野本宮大社としている。
熊野古道のひとつ、中辺路:滝尻王子~継桜王子~熊野本宮大社のコースは所要時間約19時間。各王子へはJRきのくに線「紀伊田辺駅」から明光バス、龍神バスなどの便がある。そのほか、熊野古道コースへは、JRきのくに線「白浜駅」「周参見駅」「串本駅」「古座駅」「那智駅」「新宮駅」などから辿れる。