推古天皇の時代に、漁夫の網にかかった聖観音像を祀ったことを起源とする国内有数の古刹。甚目寺の聖観音像は、百済を経て日本へ渡った三尊仏の一尊と言われ、阿弥陀仏は信州の善光寺に、勢至仏は九州大宰府の安楽寺に収蔵されている。7世紀中頃は天智天皇や天武天皇のご加護を受け、鎌倉時代初期には聖観上人により七堂伽藍が整えられた。戦国時代は豊臣秀吉から、名古屋開府後は尾張名古屋藩初代藩主、徳川義直から社領を寄進され、以後も歴代藩主の手厚い保護を受け、尾張四観音として人々の篤い信仰を得た。源頼朝の命で梶原景時が奉行となり普請した南大門と、室町時代建造の東門、三重塔は重要文化財に指定されている。
名鉄津島線「甚目寺駅」から徒歩5分