列島の東西を結ぶ、海上交通の結節点である紀伊半島南部を本拠とする熊野水軍、安宅氏が、自らの領域を支配するために築いた城館群。安宅氏居館跡、八幡山城跡、中山城跡、土井城跡、要害山城跡から成る。戦国期において、隣接する勢力との抗争の中で、戦略的に城館を築城していることが窺える。比較的大規模で良好な状態で遺存しており、鎌倉時代から戦国時代にかけて、水軍領主の活動や領域支配の実態、紀伊半島の政治情勢などを知ることができる稀有な事例であるとして、令和2年(2020年)3月10日付で国の史跡に指定された。
JRきのくに線「紀伊日置駅」から徒歩10分もしくは「白浜駅行」のバス「安宅橋」~徒歩2分