織田信長に仕え、戦国時代末期に鳥羽を領有していた、九鬼水軍で名高い九鬼嘉隆が、文禄年間(1592~1596年)に築いたとされる城。江戸時代初期に入封した内藤忠重により、二の丸や三の丸が造成され、近代城郭としての体裁を整えた。志摩地域の海上交通の要衝に位置し、大手門を海に開く独特な築城で「浮城」とも呼ばれ、水軍の城として威容を誇った。城跡の北側部分は現在、城山公園として整備され、鳥羽湾の絶景を一望できる。関ヶ原の戦いで西軍に味方し敗れ、自刀した嘉隆の首塚が、鳥羽城を望む築上岬山上にある。県指定史跡。
JR参宮線・近鉄名古屋線「鳥羽駅」から徒歩10分