甲賀伊賀の境に位置する天台宗の古刹。延暦年間(806~872年)、伝教大師最澄の開基。本尊は五大明王で、中央に不動明王、東西南北に四体の明王を配しており、室町時代の作とされる。峻厳な明王の脇には、鎌倉時代の作と伝わる十一面観音が柔らかに立つ。徳川家康から四代の位牌も納められており、近年「神君甲賀伊賀越え」の新たなルートの拠点として浮上しており、忍びの里のロマンが感じられるスポットとして注目を集めている。借景に太古、古琵琶湖の名残である小高い山谷を有した庭園は、四季折々に美しい表情を見せ、足を踏み入れると、ひととき時間を忘れることができる。
JR草津線「甲南駅」から車約12分、または新名神高速道路「甲南IC」から車約5分