木津川の両岸となる大阪市大正区と浪速区を結ぶ橋。大正4年(1915年)に完成した初代の橋は、当時としては日本最長のアーチ橋で、大正時代の幕開けを告げるものとして「大正橋」と命名された。戦後、アーチの変形と揺れがひどくなり、昭和49年(1974年)に現在の橋が架設された。橋詰の親柱には「伊予の青石」(紫雲石)を原石のまま設置しているほか、下流側の高欄にはベートーベン作曲の交響曲第9番「歓喜の歌」の音符が刻まれているなど、デザインも特徴的。大正橋浪速区側の橋詰の小公園には、安政元年(1854年)に起きた安政南海地震と津波について記した「大地震両川口津浪記」が設置されており、当時の被害と教訓を今に伝えている。
JR大阪環状線・地下鉄長堀鶴見緑地線「大正駅」から徒歩3分